通信指導をいちどに2通以上郵送しようとしている方は、 「通信指導はまとめて1通で送りましょう」もご参照ください。
通信指導課題冊子の表紙ページ左上には、「15円分の切手を貼ること。」 と書いてあり、切手2枚分のスペースが黒枠で囲ってあります。 「こんな激安価格でいいの??」と思われた方もいらっしゃるでしょう。 そういう方のために、知っておいて損のない郵便関係のトピックをまとめました。
日本郵便では、大学や職業訓練校などの通信教育のためにやり取りする郵便物を、 激安価格で引き受けてくれます。このような、 公共の福祉のために激安で引き受けてくれる郵便物を「第四種郵便」といいます。 第四種郵便には、通信教育のほかに盲人用点字(無料)などがあります。
さて、通信教育用の場合、100gまでのものを15円で送ることができます。 100gを超えた場合は追加100gごとに10円が加算され、上限は1kgまでです。
これは、「学生→学校」の発送のみならず、「学校→学生」の発送にも使えます。 とくに、教科書の類を学生に配布する場合は3kgまで送れることになっています。 この価格(3kgで305円)は、宅配便各社の大口割引と比べてもかなり割安なようです。
第四種郵便は、通信指導の提出だけでなく、 面接授業の事後レポートを提出するときにも利用できます。 ただし、その郵便物は「開封すること」という条件がついています。
「開封」、とは何でしょう。
これは、封筒の糊しろを全開にするという意味ではないので安心してください。
糊しろの1/3程度を切り欠いて、中が見えるようにしておきます。
また、封筒のオモテに「文部科学省認可通信教育」の11文字、 もしくは最低でも「通信教育」の4文字を書く必要があります。 通信指導の冊子の表紙にもきちんとこの11文字が書いてあります。 私は封筒の表面はパソコンで印刷するので特に面倒とは感じないのですが、 手書き派の人はスタンプを作ってしまってもいいと思います。
参考までに、そのまま封筒に印刷できるデータ (通信指導の冊子がぴったり入る「角形5号」の封筒用です) を置いておきます(Word形式)ので、腕のある方はいじってみてください。
さて、私たちは普段、特に何も気にせずに葉書や封筒を発送していますが、 よくよく考えてみると、ポストに投函してから相手に届くまでの間、 その郵便物が「今、どこにあるのか?」 を把握することが全くできません。
そこで、途中で紛失しては困る重要なものを郵便で送る際には、 追加料金を払って随時追跡できるようにしてもらいます。 今回はその中から「特定記録」「簡易書留」「一般書留」をご紹介します。 この3つは、普通の郵便物(封筒、葉書など)だけでなく、 上記の第四種郵便物にも同じ追加料金で設定することができます。
まず、「特定記録」 (料金:基本料金に160円追加)は、 送った郵便物が今どこにあるのかを追跡できるサービスです。
郵便局の窓口に提出(ポストへの投函は不可) したときに指定される「お問い合わせ番号」を日本郵便のウェブサイトのトップページにある追跡フォームに入力すると、 その郵便物が今どこにあるのか、 どこの拠点をいつ通過したのかという情報が分かります。 電話でお問い合わせ番号を伝えて調べてもらうこともできるはずです。
ただし、特定記録の郵便物は、受取人に手渡しではなく、 普通の郵便と一緒に受取人の郵便受けに投函されます。 配達が来たときに受取人が不在でも受け取れるという利点がありますが、 受取人が郵便受けを開ける前に泥棒に盗まれたら一巻の終わりです。
また、特定記録では、配送途上で何かの事故が起きて破損してしまっても、 損害の補償がありません。事故に遭うと困るものは、次に紹介する書留(簡易書留・一般書留) にする必要があります。
「簡易書留」(料金:基本料金に310円追加)は、 お問い合わせ番号がついて随時確認できるのに加えて、 万一の事故の際には最大5万円の補償があります。 また、万全を期すため、郵便受けに投函はせず、 受取人から受領印をもらって郵便物を手渡しするようになります。
放送授業の授業料は1科目(2単位)11000円、面接授業は1科目(1単位) 5500円ですので、通信指導やレポートの場合はこれが順当でしょう。 通信指導の場合、2科目以上の冊子を1つの封筒に入れて、 1回分の簡易書留料金(+第四種郵便の15円)で送ることもできます。
「通信指導はまとめて1通で送りましょう」もご参照ください。
ただし、学習センターや先生の本務校のオフィスでなく、 先生のご自宅に郵送する郵便物の場合は、 みんながみんな簡易書留にすると受け取りのために先生の手を煩わせることになりますので、 「書留・簡易書留にはしないこと」という指示が出ることもあります。 その場合は前述の特定記録にしましょう。
簡易書留の補償額は5万円までです。それより高額な補償が必要な場合は、 簡易書留ではなく一般書留を使う必要があります (料金:基本料金に430円加算で補償額10万円、補償額に応じてさらに加算)。 補償額は最大で500万円まで引き上げることが可能です。
一般書留を通信指導に使うのであれば5科目以上の場合ということになりますが、 論述式の通信指導を5題も6題も出すことになったら死ぬ思いをすること必定ですので、 実際問題として一般書留を使う機会は、卒業論文の提出 (を郵送で行うのかどうかは知りませんが)くらいでしょう。
日本郵便では、ちょっと大きな荷物を簡便に送るための「レターパック」という商品を発売しています。 日々のニュースでは、「レターパックで現金を送れと言われて…」 という特殊詐欺の手口としてすっかり有名になってしまいましたが、 もちろんレターパックは本来、真っ当な書類・荷物の受け渡しに使うためのものです。
レターパックで書類なり荷物なりを送るには、まず、料額印面(≒切手) があらかじめ印刷された専用の封筒を買います。
この封筒には「特定封筒」という名称がついているのですが、 郵便局の窓口でもこの呼び方が通じない可能性が高いので、 素直に「レターパック用の封筒」と注文しましょう。
封筒を買ってきたら、送りたいものをこの封筒に入れて封をし、 宛先と差出人の住所氏名等を書いたら、お問い合わせ番号のうち、 差出人控用のものをはがしてポストに投函します。
このレターパック用の封筒には、「レターパックライト」(360円、青色)と 「レターパックプラス」(510円、赤色)の2種類があります。 この両者の違いをまとめると、次のようになります。
大雑把に言って、レターパックライト≒特定記録、 レターパックプラス≒簡易書留、と考えればいいでしょう。 ただし、レターパックライトのみならずレターパックプラスにも、 簡易書留・一般書留のような補償はありません。
料金面では、レターパックの料金を特定記録・簡易書留の料金と比較すると、 「特定記録 vs レターパックライト」「簡易書留 vs レターパックプラス」 のどちらの比較でも、基本料金が200円を超える場合、具体的には、 通常の郵便物であれば、 100gを超える場合にレターパックのほうがお得になります。
(ただし、第四種郵便の場合は、最大重量の1kgでも基本料金が105円なので、 特定記録・簡易書留のほうが常に安くなります。)
また、レターパックは、 平日の昼間に郵便局の窓口に行かなくても差し出せる (だからこそ特殊詐欺に狙われるわけです)という大きな特徴があります。 ローソンなど一部のコンビニチェーンでは専用封筒が買えますし、 そういうコンビニにはレターパックが投函できる大きな郵便ポストもありますので、 昼間の都合がつかないという人には大助かりです。 (この情報は、ツイッターで某学生さんに教えていただきました。)
さて、この「100g超」というのは、 荷物がある場合は秤に乗せればいいので簡単ですが、 紙だけの場合は具体的には何枚以上のケースなのでしょうか。
A4紙の面積は 1/16 m2ですから、 日本で一般的な 64 g/m2のコピー用紙の場合で、 64 g/m2×(1/16) m2/枚 = 1 枚あたり 4.0g になります。 ということは、A4紙の場合、 100g ÷4.0 g/枚 = 25枚 で100gに到達することがわかります。
なお、当然ながら、その紙を入れる封筒にも何グラムかの重さがあります。 封筒を含めた重量が100gを超えるとレターパックより割高になってしまいますので、機会のある時に、 お手持ちの封筒を秤で量っておくことをおすすめします。
以前は、宛名を書いた封筒をヤマト運輸の営業所、 あるいはセブンイレブンなどの取扱店に持っていけば、 角型2号(ちょうどA4紙が折らずに入る封筒)サイズまでで、
しかしながら、2015年3月末をもって、クロネコメール便の個人消費者向けサービスは終了してしまいしました。同4月からは「クロネコDM便」というサービス名になって、法人・団体と、個人でも自営業者の事業用の荷物のみ、 ほぼ従来通りの形でサービス継続となりました。
クロネコメール便では、かなり重いもの(たとえば重さ1kgの鉄板など)でも、 寸法が規定内なら80円(82円)で送れる、しかも、 そんなに安価なサービスなのにすべての荷物にお問い合わせ番号がつく、 ということで、私も重宝していたので、このサービス終了は残念でなりません。
以上のように非常に安価だったクロネコメール便ですが、その代償として、 万一何か事故があっても補償は一切ありませんでした。
そのため、実際に私が通信指導課題をクロネコメール便で発送しようとしたとき (まだ個人向けサービスをやっていた2014年1学期の話です)には、 持ち込んだ先のセブンイレブンの店員さんは「何かあっても責任が持てないので」 ということで、引き受けてくれませんでした。
ちなみにそのときは、郵便局に行って特定記録・簡易書留で出したり、 あるいはレターパック用の封筒を買ったりする余裕がなかったので、 宅急便での配達をお願いしました。宅急便の場合は最大30万円の補償があります。
私の場合、旧来はクロネコメール便を使って、 80円(82円)でCD・DVDなどを送っていました。 ところが、メール便のサービス終了後は、 郵便局で特定記録にして差し出すと最低でも280円 (82円で送れるサイズをオーバーしてしまうので基本料金が120円、 それに加えて特定記録料金が160円)かかるようになってしまったので、 個人的には大いに不満です。
…と、この記事の執筆当初には書いていました。
ところがその直後から、こんどは日本郵便が攻勢に出てきました。 それまでクロネコメール便を利用していた客層をターゲットにしたと思われる、 安価な新商品を立て続けに売り出してきたのです。
これらの新商品について詳しく書いていると長くなりますので、 詳細は別ページ「郵便料金続報:日本郵便、新しいサービスが続々と」をごらんください。
重要な荷物を急いで発送しなければならない、 たとえば通信指導の〆切が明日月曜日必着なのに今日は日曜日だから近所の小さな郵便局は軒並み閉まっている、といったときにはもちろん、 お住まいの地域の中央郵便局まで行って配達時間帯指定をつけて送るという方法もあります。
でも、24時間営業のコンビニエンスストアに持ち込んで宅配便を使うのも便利です。
たとえば、千葉市の放送大学本部へは、おおむね本州一円から、 差し出しの翌日に確実に届けてくれます。 正確なところは実際に利用する宅配業者さんに確認していただきたいのですが、 お住まいのところから発送していつ届くかの一応の参考として、ヤマト運輸の「料金・お届け予定日検索(宅急便)」というサイトでの算出結果が目安になります。
通信指導課題を宅配便で送る場合は、 郵送で出すべき通信指導冊子を全部まとめて封筒に密封し、 通常の宅配便の送り状伝票に差出人と宛先(通信指導冊子の表書きの通りに) を手書きして封筒に貼りましょう。備考欄に「11月31日17:00〆切 遅刻厳禁!!」 のように書いておくと気休め(あくまでも気休めですが)になるでしょう。
時間帯指定は、午前中が指定可能なら午前中、 12時〜14時の枠から指定可能ならその枠、 という風に、とにかく最も早い時間帯を指定しましょう。 ただし、大学本部の事務室は18時で受付終了ですので、「18時〜20時」や 「20時〜21時」を指定しても翌日の配達になってしまいます。 「16時〜18時」も避けたほうが無難でしょう (交通事情などにより、到着が指定の時間帯よりも遅れることがあります)。
なお、それぞれの業者によって金額はまちまちですが、 大抵のところでは万一の場合に30万円程度までの補償が受けられます。
スケジュールが遅れに遅れてどうしても間に合わない、 論述式の問題を書き終えたのが提出期限日の前夜の22時…なんていうことも、 ないわけではありません。この場合、宅配便で出しても業者がコンビニに引き取りに来るのは翌日ですから間に合いませんし、 郵便局で出そうにも、一部の大きな郵便局でないと、時間外窓口も閉まっています。
この場合の最後の手段が「持ち込み」です。ただし、 放送大学本部への持ち込みは2014年度から受け付けなくなったそうですので、放送大学本部を管轄する郵便局に持ち込みます。
放送大学の郵便番号は〒261ですから、美浜郵便局の管轄です。 美浜局の場合、平日・土日とも夜の24時まで時間外窓口が開いています(2017年1月現在)。
電車の場合はJR京葉線の検見川浜駅、 または総武線の新検見川駅で降りてタクシーを拾い、 「美浜区役所の反対側の大きな郵便局へ」 と指定すれば美浜局にたどり着けることでしょう。 自家用車が使えればもちろんそれで構いません。(→地図はこちらへどうぞ)
ちなみに、通信指導課題が美浜局に届くと、すぐには大学本部に配達されず、 美浜局内の私書箱に一旦保管されるようです (2015年度1学期に簡易書留で送った人の追跡結果にそう出ていました)。 もちろん、宅配便を使った場合は美浜局の私書箱には行かず、 大学本部に直接届きます。
…と、偉そうに書いてきましたが、 私は幸いにしてこの方法のお世話になったことがまだありません。 実際にこれで通った、あるいはダメだったというかたは、 是非とも椅子人までご連絡くさい。