これを書いている今は3月です。放送大学の学生の皆さんの中には、 卒業決定の通知が届いた方も多いと思います。まずはおめでとうございます。
が、そのとき問題になるのが、卒業時に内容の維持が保証されていない「学生メール」に溜まったメールをどう退避するかです。 特に、再入学してまた同じメールアドレスを使いたい人の場合、 もし一旦消されるのであれば、サービスが再開されるまでの間、 どこかに退避しておかなければいけません。
その方法としては、大学サイトの『放送大学を離籍(卒業等)する際、及び再入学した場合の「学生メール(Gmail)」 の扱いについて』というページに案内されている通りの方法もありますが、実はもっと簡単な方法があります。
学生メールはGoogle社のGmail(ジー・メイル) というサービスを利用しており、そのGmailはIMAP4(アイマップ・フォー) という方式でのメール受信に対応しているので、 IMAP4対応の一般的なメーラーを使って、 学生メールからまとめてメールをダウンロードすることができるのです。
この記事では、 IMAP4方式で学生メールを読み書きするための最低限の設定方法をご紹介します。 ただし、「やってみたけどうまくいかないだけど…」 というご相談に当方で対応する余裕は到底ありませんので、 対応したメーラーの選び方、 ダウンロード・インストールの仕方などはあえて伏せています。 申し訳ありませんがそういう方は、その後のトラブル対策を含めて、 メーラーの設定技術を持った人に一式依頼するようにしてください。
ちょっと愚痴
…たぶん、そういう問い合わせが殺到することが目に見えているから、 大学側ではこの方法を紹介していないんだろうなあ。そういうふうに躓いたときにサポートしてくれるインフラ的な企業が全国に広がってくれればいいのですが、2016年の夏には、 その最大手になるはずだった事業者が、 強引な営業手法を内部告発されて大炎上を起こしてしまいました。
これがコンピュータではなくクルマなら、「自動車整備士」という国家資格があり、 各地方運輸局長の認証を受けた整備工場が全国にあり、 JAFのような公的サービス組織もあるのですが、 コンピュータの世界がそれに追いつくのはいつのことやら…。
もし、既にIMAP4対応のメーラーをお使いであれば、 基本的にはそちらにアカウントを追加するだけです。そうでない場合は、 ますはIMAP4対応のメーラーをダウンロードするところから始めましょう。
ただし、具体的なメーラーの名称、バージョン等については、 このページではモザイクをかけさせていただきます。 インストールがうまくいかない、というご相談には、 マンパワーの関係で到底対応できませんので、ご了解ください。
まず、検索エンジンにキーワードを打ち込んでメーラーの公式配布サイトを開き、 パッケージをダウンロードします。
Windowsの場合は通常、EXEファイルをダウンロードして実行するわけですが、 そのとき下記のようなメッセージが出てくるようなら、これは32ビット版のWindows上で64ビット版用のインストーラーを走らせているという意味です。32ビット版のインストーラーをさがして実行してください。
インストールして最初にメーラーを起動すると、 大抵の場合は次のような画面が出てきて、 アカウントの初期設定をすることになります。
そうすると、この写真の製品の場合は自動設定に失敗して、 次のような画面が出てきます。
この製品の場合、下記のように設定を書き換えるとうまくいきます。
設定の要点をまとめた図を下記に掲載しておきますので、 このメーラー以外を使う人も参考にしてください。
いったんアカウントの設定が終わると、 IMAP4のほうのメーラーで学生メール上のメールを全選択して (Windows上の場合、メールの件名一覧にフォーカスして Ctrl+A が通例ですね)、 ローカルフォルダまたは別のIMAP4アカウントにコピーすることができます。
こうやってコピーしておけば、もし学生メールの内容が削除されても、 全く同じ要領でGmailに書き戻すことができます。
Gmailでは、IMAP4経由でメールを削除しても、そのメールは「すべてのメール」 フォルダに残るようになっています。 Web経由でそちらも削除しないと、Gmailから完全には消えないのです。
特に、もし既にIMAP4経由でGmailを使っている場合、 IMAP4上では削除したはずのメールも、 実はサーバ上には残っています。
そして、新学期になってメールを書き戻す際には、 事前にこのフォルダの中身を空にしておかないと、 サーバには同じ内容のメールが二重に保存されてしまうことになります。
書き戻す前にまずWebでログインして、このフォルダを空にして、 次にゴミ箱も空にして、それからバックアップのメールを書き戻しましょう。