====================================================== 2000.05.09 ======
              Windows 95/98 管理人のための MS-DOS 基礎講座
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                   第 6 回 起動用フロッピーを作る前に
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	こんにちは。でるもんた・いいじまです。

	今回は、当初は「PATH と環境変数の話」にする予定だったのですが、
	その前に説明しておくことがあったので、そちらを先にします。

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☆アンケートの結果☆

	前回は多数の方からアンケートへのご協力をいただき、ありがとうござい
	ました。

	ところが、件数があまりに多かった(400 名様近くのご回答をいただきま
	した)ので、全部の集計を断念し、半数弱(168 名様)のデータをサン
	プル抽出して集計させていただきました。

	(1)このマガジンをどこで知りましたか?
		Weekly Mag2 または新着情報 :140 名(83%)
		その他まぐまぐホームページ上: 13 名( 8%)
		まぐまぐサイト以外の場所  : 15 名( 9%)

		やはり、まぐまぐ新着情報の影響が大きいようですね。

	(2)パソコン使用歴は?
		      〜 3 年未満:27 名
		 3 年以上〜 5 年未満:39 名
		 5 年以上〜10 年未満:48 名
		10 年以上〜      :51 名
		    無 回 答    : 3 名

		平均…6.9 年、標準偏差…4.9 年、中央値…5.0 年

		意外にパソコン歴の長い方が多い、というのが驚きでした。
		「本格的にはじめたのはここ数年」「昔の知識の再整理のために
		読んでいる」というかたもいらっしゃいました。

	(3) 以下の OS の使用経験は?

		        0        20%       40%       60%       80%      100%
		MS-DOS  |******a*******|=====b======|#c#|-------d--------||
		Win3.1  |**********|============|###|---------------------|
		Win95/98|**********************************|=============||
		NT      |**********|======|###|--------------------------||
		Win2000 |*******|===|------------------------------------||
		Mac     |***|==|###|=====================================||
		UNIX    |**|====|#####|----------------------------------||

			a. 自分で管理をしている
			b. 簡単な管理はできる
			c. アプリを使いはするが、管理は他人任せ
			d. 利用経験なし

		さすがに Windows 95/98 はほとんどの方が利用経験があると
		答えていただきました。MS-DOS や Windows 3.1 の経験がある
		という回答が多かったのは意外でした。

	(4) 使う OS のバージョンは?
		略

	(5) このマガジンの難易度は?
		易しすぎる  :  9 名( 5%)
		やや易しすぎる: 34 名(20%)
		ちょうどよい :101 名(61%)
		やや難しすぎる: 20 名(12%)
		難しすぎる  :  1 名( 1%)

		正直なところ「難しい」という声がたくさんあるのではと心配
		していたのですが、「ちょうどよい」といっていただけて、
		ほっとしています。

	(6) 一回の分量は多い?少ない?
		少なすぎる  :  2 名( 1%)
		やや少なすぎる: 10 名( 6%)
		ちょうどよい :125 名(75%)
		やや多すぎる : 27 名(16%)
		多すぎる   :  5 名( 2%)

		多い、という声が若干多いようです。

	(7) 発行ペースはどのくらいがいい?
		月刊程度    :14 名( 9%)
		隔週程度    :65 名(40%)
		週刊〜旬刊程度 :61 名(38%)
		週 2 回程度   :18 名(11%)
		毎日のほうがよい: 3 名( 2%)

		前の質問と関連して、「一回の分量を若干落として、
		頻度を上げてほしい」というご要望が多くありました。

		そこで今回以降は、1 回の分量を減らして、隔週程度の頻度で
		発行するようにしたいと思います。

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☆本日のお題☆

	今回は、いままで説明し忘れていた細かい話を 2 点ほどします。
	具体的には
		○long filename と short filename について
		○Control キーの使い道について(基本)
	の 2 点です。すでにご存じの方も多いと思いますが、ご存じでない方も
	多いと思いますので、おつきあいください。

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☆予備知識☆

	このマガヂンでは、Windows の操作・管理についてある程度の予備知識が
	あることを前提に話を進めています。今回の記事では、次の概念はすでに
	知っているものとして話を進めさせていただきますのでご了承ください。

		○ファイル・ディレクトリとは、拡張子とは

	また、前回までに説明した次の概念も重要ですので、曖昧なところがある
	場合はしっかり復習しておいてください。

		○dir コマンド(第 1 回)
		○カレントディレクトリと cd コマンド(第 2 回)

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☆Long filename と short filename について☆

	Windows 95/98 では、ファイル名は比較的自由につけられます。たとえば、
	数十文字以上の長いものにしたり、空白を入れたりすることができます。

	ところが、Windows 95 以前の MS-DOS や Windows 3.1 では、このように
	自由な名前はつけられませんでした。半角 8 文字以内のファイル名と、
	半角 3 文字以内の拡張子しかつけられず、また、空白を入れることもで
	きませんでした。たとえば、「report1.doc」という名前は OK でしたが、
	「report 2000.05.01.doc」という名前をつけることはできなかったのです。

	日本では漢字があるのでそれでも何とかなったのですが、英語圏ではそう
	いうわけにはいきません。そこで、Windows 95 では、従来の「8.3 形式」
	よりもずっと長いファイル名が使えるようになったのです。

				☆

	さて、Windows 95 では、Windows 95 専用ソフトだけではなく、従来の
	Windows 3.1 用、あるいは MS-DOS 用のソフトも動きます。

	こういったソフトは、ファイル名が長くなることを考慮いません。あるい
	は、長い名前をつけたファイルをフロッピーに入れて、それを、Windows
	95 より前の MS-DOS や Windows 3.1 で読むということもあります。
	こういうときには、長い名前を使ってしまうと混乱をきたします。

	そこで、Windows 95 では、それぞれのファイルに、長いファイル名だけ
	ではなく、「8.3 形式」におさまるような短い名前(short filename)も
	同時につけておいて、Windows 3.1 用/MS-DOS 用のソフトからはその
	名前でアクセスするようにしました。

	たとえば、Windows 95/98 上で

		C:\> dir \

	とすると、
		AUTOEXEC BAT         1,255  00-03-12  16:26 AUTOEXEC.BAT
	のように、ファイル名が左と右の 2 箇所に出ていることがわかります。
	その中に、
		PROGRA~1       <DIR>        98-12-27  12:25 Program Files
	のように、左と右とで名前が違っているものがあります。このうち、右の
	ものが、普段使っている long filename、左のものが、従来の MS-DOS 用の
	short filename です。

	【補足】このとき、short filename には ~1 というものがついています。
	    素直に「PROGRAMF」や「PROGRAMF.ILE」のようにすればいいの
	    ではと思われるかもしれませんが、そうしてしまうと、もし同じ
	    ルートディレクトリに「Program Files Part 2」というファイルが		    あったときに、どちらなのかわからなくなってしまいます。そこ
	    で、「~1」のような番号を振っているのです。こうすれば、もし
	    「Program Files Part 2」ができたときには「PROGRA~2」とすれば
	    済むことになります。

				☆

	Windows 95/98 上では、ファイル名を指定するのに、long filename と
	short filename のどちらも使えます。たとえば、
		C:\> cd "Program Files"
	としても、
		C:\> cd progra~1
	としても同じことになります。

	ファイル名を指定する際にどちらを使うべきかはケース・バイ・ケース
	です。通常は long filename を使っておけば安全ですが、中には short
	filename を使わなければいけないケースもあります(これは次回以降に
	説明します)。

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☆Control キーの使い方☆

	MS-DOS では、作業中に Control キーと他のキーとを同時に押すことに
	よって、いくつか特殊な指示を出すことができます。この中で重要と
	思われるものを紹介しておきます。

◇Control+C

	これは何度か出てきましたが、コマンドの実行を強制的に終了させる
	ために使います。たとえば、

		C:\> date

	とすると日付の入力を求められますが、ここで Control+C を押すと、
	画面には ^C と表示され、プロンプトに戻ります。また、キー入力待ちの
	場合以外でも、たいていの場合は Control+C で止めることができます。

◇Control+S と Control+Q

	画面に文章が出てきているときに Control+S を押すと、出てくるのが
	一時的に止まります。たとえば、

		C:\> dir /s

	とすると、ルートディレクトリと、その下のすべてのディレクトリの
	ファイルの一覧が表示されます。(/s はまだ紹介していないオプション
	ですので、知らなくても気にしないでください。)このとき、放っておけ
	ばどんどんスクロールしてしまいますが、ここで Control+S を押すと
	スクロールが止まります。

	スクロールを再開するには、Control+S をもういちど押すか、Control+Q
	を押します。

	【余談】本来はスクロール再開には Control+Q を使うのが正式なのですが、
	    MS-DOS の場合には Control+S を使うのが一般的です。

◇Control+Z

	これは、「キー入力はこれで終わり」というときに使います。たとえば、
	第 4 回で出てきた「copy con ファイル名」で、入力を打ち切るときに
	使いました。

	それ以外で Control+Z を使うことはまずないと思いますので、Control+Z
	は忘れてしまってもまず差し支えはありません。ただし、コマンドによっ
	ては、もう二度と来ないキー入力をずっと待ち続けて無反応になってしまう
	こともありますので、じゅうぶん注意してください。

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☆UNIX がわかる人のために☆

	Control+C、Control+S、Control+Q については UNIX でも同様ですね。
	Control+Z は、キーボードからの入力の場合には UNIX の Control+D に
	あたるものと考えてもらえばいいでしょう。

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☆本日のキーポイント☆

	[long filename と short filename]
		○Windows 95 では長い名前が使えるようになったが、互換性の
		 ために短い名前も併用している
		○dir コマンドの左側が短い名前、右側が長い名前

	[Control キー]
		○Control+C
		○Control+S と Control+Q
		(○Control+Z)
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☆次回のためのアンケート☆

	次回の解説では、次の知識はすでにご存じであるという前提で話を進め
	たいと思います。
		○フロッピーの 2DD と 2HD の違い
		○「3 モードフロッピードライブ」の 3 は何が 3 なのか

	もし、ご存じでない方が多数いらっしゃいましたら解説をする方針に
	切り替えますので、ご存じない、あるいはあやふやなかたは、事前に
	私までメールでご連絡ください。

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☆次回予告☆

	次回は「第 7 回 起動用フロッピー はじめの一歩」です。MS-DOS を
	起動するためのフロッピーを作って、それを見ながら、MS-DOS の中が
	どうなっているのかを説明していきます。

	というわけで、次回までに、生フロッピーを 1 枚、用意しておいて
	ください。

	それではまた♪

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メエルマガヂン Windows 95/98 管理人のための MS-DOS 基礎講座

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        でるもんた・いいじま <L94102@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp>
                        http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~l94102/dos/

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Copyright © IIJIMA Hiromitsu aka Delmonta, 2016/03/10 15:09 JST
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